[ひとり言] 母の命日
今日は、母の命日
8年前の今日、私は冷たくなった母の丸くて広いおでこを、ずっと撫でていた
心臓発作
この一言でおしまい
母は若くしてパーキンソン病を発症し、自由が利かなくなっていく自分の体と心を嘆いていた
「なんでこんなことになっちゃったんだろう」
「やっかいもの」
動かなくなっていく自分を母はそういっていた
彼女が大好きだったシクラメンとサツマイモとあんこを供え、お経を唱える
唱えている間、8年前のことが鮮明に瞼に浮かんできた
私はずっと、冷たくなった母の丸いおでこを、「お母さん、お母さん」と声をかけながら、撫でていたんだ
母には聞きたいことがたくさんあった
教えてほしいこともたくさんあった
「またいつか」
とか
「今度」
は
ないんだ
お母さん
もうどこも痛くない?
ゆっくり、ぐっすり、眠れていますか?
あなたのおかげで、私は今もこうして暮らしています