プロジェクトZ~誕生日に笑いを~
NHKの人気番組だった「プロジェクトX」が帰ってきた。
店主、格段に好きだったわけじゃないけど中島みゆきの「地上の星」は好きだった。
ということで、プロジェクトXの真似っこで
同期の桜一号のバースデーを祝った日の出来事をお伝えする。
*風の中のすばる~
*砂の中の銀河~
それは、4月というのにすでに初夏を思わせる日だった。
桜一号は、急いでいた。
仕事に行くため電車に乗るのだが、いつも駅まで送ってくれるダーリンが起きてこないため、彼女は焦った。
まだか?
ダメだ
何度起こしても返ってくるのは生返事だった・・・
もう待てない!
彼女は決断した
ヘルメットをかぶり、原付のエンジンをかけて駅に向かおうとした。
と
ここで彼女は考えた
「庭をつっきって行った方が信号ひとつやり過ごすことができるから、早いはずだ」と。
ブルン、ブルン、ブルルルル・・・・
甲高いエンジン音を響かせ
彼女をのせた原付は
いつもと違う方に進路をとった・・・
ブルルルル~快調に走る原付
信号も青が続いてラッキー
なんとか間に合ったとホッとした彼女は
自分の目を疑った
「なんで私の服、草だらけなん?」
と、原付を見ると
草が・・・
草が入ったビニール袋が・・・
自分の原付についている!
なぜだ?
どうしてこんなことが起こったんだ
なぜだ?
え?私、これつけて走ってたのか?
彼女は混乱した
原因は
庭をつっきったことにあった
昨日、ダーリンが草取りをし、その草を「明日のごみの日に出そう」とビニール袋に入れて玄関近くに置いておいたのだった。
そして
その横を
疾走して駅に向かった桜一号
偶然だった
タイミングが良すぎた
草が
草の入ったビニール袋が
原付のスタンドに引っかかり
草をひっかけた原付に乗った彼女の図が出来上がったのだった・・・
遅れて目覚めたダーリン
「あぁ、出かけたか」と自分も出かける支度をし外に出て驚いた
ない
昨日刈った草が
ない
え?
なぜだ?
昨夜は風もなかったはず
まさか隣の庭に飛んでいってしまったのか?
焦った
ダーリンは非常に焦った
お隣に迷惑をかけてやしないかと気が気でない
探した
ダーリンは探した
しかし
どこにも
草の入ったビニール袋はなかった・・・
あきらめて出かけ
夕方、帰宅したダーリンをさらに驚きが襲った・・・
草が
草の入ったビニール袋が
彼の目の前にあったのだった・・・
そして夜になった
私も到着して桜一号のバースデーを祝う会が始まった
祝いのシャンパンに喜ぶ一号
この時彼女は
「あの草のこと・・・ダーリンに言おうかなぁ、いや、言ったら怒られるし・・・どうしようか」と心の中で葛藤していた
一方ダーリンは
「あの草、いったい何だったんだろう・・・おれ、ボケてたのか?」と心の中でもやもやしていた
時間が刻々と過ぎ
お酒が入った一号は
意を決して
今日の出来事をぽつぽつと語り始めた
・・
・・
・・
その場は
・・
・・
大爆笑となった!
一号と私が腹を抱えて笑う中
ダーリンだけはやや呆れていた
草の入ったビニール袋を原付に引掛けて爆走している59歳
その草は一日駅で持ち主の帰りを待っていた
そして、無事また我が家に返ってくることができた
彼女のバースデーは
この話題で終始爆笑のうちに終わりに近づいたと思ったら
最後の一撃があった
・・・
ケーキ
彼女は自分の好きなケーキ屋で買ってくるというので私は任せた
我々の目の前に現れたのは
これである
「ホールが売りきれちゃってて、でもロウソクはたてたくて」
気持ちはわからんでもない(クククッ)
もう
限界だ
(大爆笑)
*みんな何処へ行った~
*見送られることもなく~
お腹がよじれるほど笑った一号のバースデー
いくつになっても期待を裏切らないオモシロキャラ
今回のプロジェクトは
主役が笑いを提供するというオチで無事、閉幕となった
誕生日
おめでとうね(笑)
(余談)
もったいないので
9月のワタシの誕生日の時に使うことになった(笑)