[ひとり言] 亡き父を想う休日
天国にいるお父さんへ
今日で4年になりましたね。
お父さんの今いるところは、寒くないですか?
こちらはまだまだ冬の寒さが続いています。
この4年の間に、私は会社を退職し、猫を飼い、食器屋さんを始めました。
インターネットの通信販売から始めたんだよ。
「お父さんにはよくわからん」
そんな声が聞こえてきそうですが、お父さんがいたら手伝ってもらえたかなぁ。
「難しいことはわからん」
ううん、難しくないから大丈夫。
手先が器用で仕事が丁寧
いつもお母さんが自慢していたよ、「お父さんが縒ったロープはすごくきれいなの」と。
お母さんと二人で毎日油で手を汚しながら、漁師さんが使う漁業用ロープを作っていたお父さん。
原糸の入荷や出荷には段ボールが欠かせず、子供のころは弟と段ボール基地を作って遊んだのを覚えてますか?
今、私がしている通信販売も、食器を割れないように段ボールに入れてお客さんのところに届けるのよ。
きっとお父さんなら、ものすごくきれいに梱包できるんじゃないかなぁ。
「お父さんにできるかなぁ」
「うん、できるよ、私よりうんと上手にうんと丁寧にできるよ、きっと」
今日は、月に一度、帰省したときにお父さんが作ってくれた朝ごはんを作ってみました。
塩鮭、卵焼きに大根おろし、豆腐の味噌汁に梅干しだったよねぇ。
特別にお父さんの好物「菜の花の胡麻和え」つきにしました。
どうぞ、
召し上がってください。
あっ、それから猫ねぇ
全然なつかないけど、かわいいんだよ、パピっていう名前の女の子
あとね、店にもいるの
名前はみーちゃん、福の神なんだよ
かわいいでしょ
まだまだ、お父さんには話したいことがいっぱいあるんだよ、ねぇ、お父さん。
今日は父の命日
黙々と作業をしながら、今、父が存命だったら、どうしていたかなぁ、ボクノワタシノの仕事を一緒にしていたかなぁ、横浜には来ないだろうから、それはないかな、いや、私が故郷に戻っていたかもしれないな、つらつらと思いを巡らし、静かな時間を過ごしました。
土を用意し
落雁の型で成型
魚と鳥も作ってあわせて130個
土の感触は心地よく、陶器が好きだった父を想いながらの休日でした。
(追伸)
大量の菊と魚と鳥は、ブローチになります。